【歯ぎしりとブリッジ・インプラント】治療を無駄にしないために防ぎたい歯ぎしり

インプラント・ブリッジ治療においても歯ぎしりは大敵

自分の歯を失ってしまった場合に有効となるインプラントやブリッジといった治療法ですが、歯ぎしりのせいでせっかく改善したデンタルヘルスがまた悪化してしまう場合があります。こうした治療を行った際にも、歯ぎしりについては注意が必要です。

歯ぎしりがインプラント治療の失敗に繋がる？

歯ぎしりによって自分の歯がかけてしまうことがありますが、これはインプラント治療における人工歯であってもまったく同様のことが言えます。また、インプラント治療では、人工歯をネジで固定する外科的な療法ですので、強い力が加わることでネジがゆるんでしまうこともあります。それによって、せっかくインプラント治療をおこなっても、結果的に失敗してしまうケースも珍しくありません。

インプラント治療は、力を吸収することができる歯根膜を切開して取り去ってからネジを埋め込むことになるため、天然の歯に比べ大きな力に耐えることができなくなるからです。結果として人工歯が脱落し、インプラントそのものを失ってしまうこともあります。また、場合によってはあごの骨にダメージを与えてしまいます。

歯ぎしりとブリッジ

インプラントの他に、自分の大切な歯を失ってしまった場合の治療法として、「ブリッジ」という手法も有効です。
この方法は、たとえば自分の奥歯が抜けてしまったときに、歯列のゆがみが起こるのを防ぐために、抜けた歯のとなりに残っている健康な歯と、さらにそのとなりの歯とを金属などで接合する治療です。

しかしこの治療に関しても、「歯ぎしり」が大きな障害になってしまうことが多いです。衝撃や応力によって金属がはずれてしまうというケースが目立ちますが、もっと深刻なのが、健康だった歯の歯根が割れてしまうことです。そうなってしまうと、その歯はもう抜く以外にありませんから、もはやブリッジなど意味がなくなってしまい、インプラントや入れ歯をほどこさなければなりません。

インプラント・ブリッジの際の歯ぎしりへの対策

このケースでも、やはり「ナイトガード(マウスピース)」の着用が大きな効果を示します。歯ぎしりによる衝撃をいかに緩和するかということに神経を注ぐ必要がありますので、ナイトガードを着用することで、食いしばりによる力やこすり合わせによる摩擦を大幅にカットできるのは有効です。また、夜間ではなく、平時(覚醒時)におけるかみ合わせのチェックのために、定期的に歯科医院に足をはこんでいただくことが非常に重要になります。

インプラントやブリッジといった特殊な治療を施している場合、歯ぎしりによって歯根やあごの骨にダメージがおよぶというリスクをいかにマネジメントするかが重要になります。そのためにも、ナイトガードの着用や定期健診が非常に重要となります。